お重におせちを詰める作業、難しいと思ったことはありませんか?
「具材をどういう形で詰めればいいのか分からない。」「何段目に何の食材を詰めればいいか分からない。」おせち作りに挑戦したことのある主婦なら1度は、そう苦しんだ経験があるはずです。
作ったことない場合は、どう難しいかも想像がつかないかもしれません。
おせちは作りは1年に1度しかないイベント、お重におせちを詰める方法なんて学ぶ機会も少ないから、何だかすごく難しそうな気がしますよね?
しかしおせちのお重の詰め方は、基本を学べばそこまで難しい作業でもないですよ。ということで今回は、おせちの詰め方のコツや、そもそも何故お正月におせちを作るのかなどを、お伝えしていきたいと思います。
おせちを3段のお重に。上手な詰め方とコツ
壱の重は段詰め
おせちのお重の一番下の段を壱の重と呼びます。
壱の重は、主に祝い肴や口どりを詰める段で、一番正統的な詰め方である「段詰め」で盛り付けるのが一般的です。
仕切りのラインと重箱の各辺が平行になるように詰めると、おせち全体にまとまりが出て見栄えがよくなります。仕切りには葉らんを使うようにしてください。
食材同士の味移りを防ぐことができますし、お重の見た目が引き締まって上品な印象に仕上がります。
壱の重に詰める料理は、数の子や黒豆、田作りなどのお屠蘇(長寿を願ってお正月に飲む縁起物の酒)を祝うための肴や、蒲鉾や伊達巻、錦糸卵などの口どりが中心となります。
その他には、栗きんとんやおたふく豆など、甘めのおかずを多く盛り付けるのも壱の重の特徴です。
弐の重は枡形詰め
弐の重には、メインディッシュ系のご馳走を詰めます。
詰め方は、枡形詰めがおすすめです。枡形詰めは、祝いの席で使われる枡の形を模した詰め方です。
重箱の中を対角線上に斜めに区切って詰めていってください。ポイントは、真ん中の区切りにメインとなる食材を盛り付けること。動画の中身は少し違いますが・・おせちの場合は主役級の料理をしっかりと目立たせることで、お重が華やかな印象になります。
メインディッシュ系の食材以外には、口直しの酢の物や焼き物、煮物などを詰めていきます。具体的には、以下の食材等々。
- 紅白なます
- ちょろぎ
- 酢蓮(すばす)
- 菊花かぶ
- 酢だこ
- ぶり
- 海老
- 鯛
鯛や海老などは、頭を左にして盛り付けるようにしましょう。
参の重は扇子型詰め
お重の三段目は、扇子の曲線をイメージさせる盛り付け方で美しく仕上げていきましょう。
レンコンや里芋、こんにゃくなど、丸みのある煮しめ料理を扇状に詰めていってください。隙間なく円を描くように詰め終わったら、扇子型詰めの完成です。汁気のある食材は、お皿に持ってからお重に詰めていくようにしましょう。
三段目は、各家庭の自慢料理も詰めていきますので、家庭のオリジナリティが出やすいのも参の重の特徴です。
詰め方のワンポイントアドバイス
・形の崩れにくい食材から先に詰める
・具材全体の高さを揃えて盛る
・錦糸卵や蒲鉾などは、奥から手前へと詰めていく
・仕切りや器を使って味や香りが他の具材に移らないようにする
・頭のある食材は頭を左にして盛り付ける(上向きでも良い)
*一段に詰める品目数は、吉数である5・6・7種類のいずれかにすると縁起がいいとされています。
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おせちをお重に詰める意味って!?
そもそもおせちの由来は!?
おせち料理は漢字で「御節料理」と書きます。”節”とは、一年の中で節目となる日、節句のことを指します。
昔は、節句に神様にお供えする全ての料理を御節料理と呼んでいましたが、時を経て、節句の中でも格別におめでたい日とされる「元旦」にお供えする料理だけが、おせち料理と呼ばれるようになりました。
なお、おせち料理を大晦日から準備する理由は、元旦に間に合うように年神様を迎え入れておもてなしをするためです。元旦当日にはお供え物を下げて、年神様の力が込められたおせち料理を食べます。
おせちは何で重箱に詰めるの!?
おせちを重箱に詰めるのは、「めでたさや幸せが積み重なるように」という意味が込められています。重箱の正式な段数は5段重ねで、1~4段目に料理を入れて5段目は神様から授かった福を詰める場所として空にしておきます。
ちなみに、4の重は縁起が悪いとされる4の数字を使わずに「与の重」と言われます。
おせちは使い捨てのお重を使った方がお得なのか!?
3段重のお値段の相場は1500円~3000円程度です。これに対して、使い捨ての重箱は数百円で購入することができます。おせちを毎年作らない人や本格的な重箱でなくても構わない人は、使い捨ての重箱がオススメです。
とはいえ、使ったら捨てるのももったいないですよね?
ちゃんとした重箱でおせちを作りたい派のあなたには、おせち以外でも使える、重箱の意外な活用法をご紹介したいと思います。おせち作り以外の場で、重箱を役立ててあげてください。
重箱の活用法5選
- 来客用のおもてなし料理を重箱で
- お菓子入れとして利用する(和菓子だと雰囲気が出て◎)
- 子供の運動会やピクニックの時のお弁当入れに
- 重箱の中にざるを敷いて重箱そば
- プリンやゼリーなど、冷やして固めるタイプのスイーツ作りに使う
重箱の意外な使い方、参考になりましたでしょうか?重箱は意外にも、一年を通して活躍してくれるので、使い捨てを買うよりもしっかりした重箱を購入する方が、結果的にお得になるかもしれません。
まとめ
おせち作りは1年を気持ちよくスタートさせるための大事なイベントです。
基本的な詰め方をおさらいすると、壱の重はシンプルな段詰め、弐の重はお重を対角線状に区切る枡形詰め、参の重は扇状に詰めていく扇子型詰めです。
詰め方の基本をしっかりと抑えて、彩り豊かで素敵なお重に仕上げていきましょう!
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